話題の中国JK服が独自進化
ここ数年じわじわと人気を高めてきた中国の JK 服。小学校より厳しい受験戦争、校則により、高中までは休日以外ほぼ私服を着るチャンスはない。その反動か、大学、社会人デビューで弾けるように自分の好きな服を着るように。日本の学生服を模した JK 服は抑圧された高中までのライフスタイルに対するカウンターでもある。
そのような JK 服のサブジャンルに「不良 JK 服」がある。一言で言えば1970年代中盤から80年代中盤にかけ流行した、短いトップス&引きずるようなロングスカートのスケバンファッションである。 しかしながら当時の日本のスケバンをコピーしているだけではなく、様々なディテール部分において独自の解釈が行われ進化を遂げているのだ。 本稿では日本のスケバンカルチャーをローカライズした不良 JK 服について紹介してみよう。
日本のスケバン黄金期
前述したとおり1970年代半ばから1980年代半ばにかけて、暴走族そして校内暴力がピークとなった。当然その周辺は独自のカルチャーが発達し、金儲けの匂いを嗅ぎつけた大人の狩場にもなった。有名どころで言えば「なめ猫」辺りであろうか。
とはいえ、ギャル文化の勃興、価値観の多様化などで、いつしかスケバンらしいツッパリ女子を見かけなくなってしまった。三河女連解散がスケバン時代の終焉ではないかと勝手に思っている。
スケバンをローカライズした中国オタク
中国JK服のルーツがACGN(アニメ、漫画、ゲーム、小説)であるとの見方の通り、不良 JK 服の元ネタは日本のアニメなどであろう。1990年代より海賊版を含め日本のヤンキー漫画、アニメなどが中国に渡ったため、わりと日本文化としては知ってる人は知っているという状況であった。
そして折からのJK服ムーブメントに現れた変化球が、ヤンキー漫画をヒントにした不良JK服である。超ロングスカート、あるいは意味不明の漢字刺繍は当然であるが、小物遣いがなかなかニクイ。タオバオの商品ページ画像では日本刀、チェーンといった武器や廃墟での撮影と、イケテル中国の女子が思わずコスプレしたくなるような世界観を提示。