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西日本ツーリング9日目 熊本県阿蘇市から長崎市

隣のテントは女子ライダーだった

午前6時起床、グダグダと支度を始める。たいていは歯磨き顔洗い、身だしなみを整えてから、ひととおり荷物をパッキングした後、寝袋、テント干しとなる。大急ぎでやれば30分以内に終わるが、これでだいたい1時間ぐらいかかるので、同じ区画に同宿者がいれば世間話をしながら片付けタイムだ。

昨晩遅くに来た隣のテントに人に声をかけてみた。スカイウェイブを買う前に購入候補になっていたホンダのシャドウ400だったので気になったのだ。その福岡から来たという九州女子ライダーから、ツーリングスポットの情報交換をし、久留米の巨大観音像のネタを仕入れた。

阿蘇の坊中野営場を7時半ごろ出発。パノラマラインを上り途中から南阿蘇に下る。

野菜の無人販売か?南阿蘇の宝来宝来神社

本日最初の目的地は南阿蘇の宝来宝来神社である、宝来宝来と書いてホギホギと読む。本当かどうかわからないが宝くじを当てた石をお祀りし、ご利益があるという。これだけならよくある開運神社なのだが、いろいろな社がありグッズを売っている。その売り方が田舎にあるような野菜の無人販売みたいで、セルフサービスでお金を置いていく仕掛けだ。人の良心に依存しているため、不届き物がいるようで注意書きが多数掲示されていた。

セルフサービス故、お払いもDVD再生でモニターにDVD神主が登場するというものだ。またブラックルームなる子供だましの部屋や遊園地の木馬を持ってきただけの子供神社など突っ込みどころ満載の社が多くある。一つ一つお参りしていると軽く1時間は超えてしまう神社だ。なぜかBGMにジングルベルの歌が流れていたのが、より一層雰囲気を可笑しくしていた。

ケニーロード~ミルクロード

阿蘇といえば日本有数のツーリングスポット、昨年走れなかったケニーロードを走ることにした。元GPチャンプのケニーロバーツの夫人が熊本出身ということで、本人が日本に来た際気に入った道ということだ。さすがにスクーターでマニュアルモードがないのでパワーを生かして走ることはできないが、景色の良さと気持ちのいいワインディングを十分楽しめる。

ケニーロードの次は通称ミルクロードへ。阿蘇の外輪山の尾根筋を通る道だ、周囲には数多くの牧場があるため、いつしか通称ミルクロードといわれるようになった。雨でスマホをフロントのトランクに避難させたままなので、何度か位置を見失ったが、大観峰を通過そのまま県道12~45で外輪山を下っていく。広範囲にわたりで快走ワインディングロードが数多く存在しているエリアはおそらく日本ではほかにないのではないか?一度みなさんもぜひバイクでいってみてほしいエリアだ。


熊本の北部、菊池でランチ

何もない田舎道、国道387を経て菊池というマイナーな街に到着。昼飯時なので定食屋を探してみる。この街も一部のエリアは観光課されているわけでもない古い町並みが残っている。その中の大きな商家跡が唯一リノベーションされており、食堂があったので入ってみた。

中は食堂、駄菓子屋、喫茶店、デイサービス、2階にはカラオケと地元の人たちが集まるようなモールみたいになっている。そのなも「レトロ食堂」で定食を注文、本日のおかずはイトヨリの煮つけであった、これで¥500とは牛丼チェーン以上にすばらしいコスパである。

昨日から警告灯!諫早でオイル交換

昼食後はひたすら長崎を目指すため走りっぱなしである。休憩もとらず有明海をぐるりと回り、海岸沿いの国道207ではなく多良岳オレンジロードを快走。

実は昨日からオイル交換の警告灯が点灯、気になっていたので最寄りのバイク屋をスマホで探した結果、諫早にスズキの専門店SBSがあるのがわかり、寄ってみることにした。

SBSといえば筆者も昔、地元でお世話になったことがある、スズキの販社が母体なので安心感はある。

ツーリング中である音を伝え、オイル交換をお願いする。待っている間、女将さんから唐津に陳ぽ神社があるというネタを仕入れる。

タイヤがかなり減っているので早めに替えるようアドバイスをもらうが、ギリギリ愛知県まで帰れるかどうかという減り具合なので今回はパス。

長崎はゲストハウスで宿泊

バイク屋でオイル交換を待つ間、ゲストハウスを予約、天気がいいのでキャンプ場でもよかったのだが、諫早から長崎にかけて都市部なので適当なキャンプ場が見つからなったのだ。

山にへばりついたような長崎の街に入り、予約したゲストハウスを探すが、街中に谷筋がいくつもあるので迷ってしまい小一時間費やしてしまった。ゲストハウスには徒歩で神社の階段を上っていくしかなく、とても長崎らしいロケーションだ。

 

中華街に繰り出し、上海料理

ゲストハウスの近くにはファミレスと居酒屋しかないので、市電に乗って繁華街まで行くことにした。

長崎の商店街は繁盛しているので筆者の趣味からは外れるが、まずは恒例の商店街散策。そのまま中華街のほうへ歩いていく。中華街といっても横浜や神戸ほどの規模はなく、こじんまりとしている。多くの中国料理店があるが店頭のメニューを見る限り日式中華と長崎ちゃんぽんのハイブリッド店ばかりである。名古屋の新栄がシマの筆者からすれば少々物足りない。

そんな中、上海料理と名乗っている店があったので入ってみた。メニューを見る限り上海料理は一切ない(笑)。すべて日式中華と長崎料理である。せっかくここまで来たので本場の皿うどんを注文。しかしながら、高価な割に九州各地の食堂で出されるものとの違いが判らなかった、久々のハズレである。ハズレを引くのも旅のだいご味なので我慢しようw。

 

インドネシア人と盛り上がるゲストハウスの夜

ゲストハウスに戻り、パブリックスペースでインドネシアから来たという人とへたくそな英語で、いろいろな話で盛り上がった。ちょうど作業をしようかと思ってノートPCを持っていたので『抗日奇侠』を見せたら「Karate movie!!」と喜んでいた。抗日ドラマの布教ができてなによりだ。また、彼はインドネシアではマイナーなカトリック、イスラム系にたいしかなりの不満を愚痴っていた。KTMのバイクに乗っているそうで、NSR250 をいつか購入したいと言っていたが、ヤフオクの値段を見せたらがっくり来ていた。急速に経済成長したとはいえ、まだまだインドネシアは発展途上のようである。この日は普段使わない英語で頭が疲れ、すぐに爆睡となった。