スキップしてメイン コンテンツに移動

西日本ツーリング15日目 山口県萩市から島根県松江市へ

萩といえば津和野

そういえば昔、萩~津和野ツアーが人気だった時代があった。70年代終わりぐらいのことだ。アンノン族といって今でいうスイーツ(笑)みたいなのがこういった古い城下町を席巻した時代があったのだ。アンノン族というのは当時人気のあった女性誌「an.an」と「non-no」でこういった古い街の旅行特集が組まれ、女性の個人旅行が大流行りしたのだ。その様子はさだまさしの『絵はがき坂』の一節にも歌われるほどであった。でも「an.an」と「non-no」って読者層がかなり異なるはずで、当時「an.an」はアーリーアダプター向け、「non-no」はマジョリティ向けで、一緒くたにアンノン族とまとめられてもおかしな話になり、実態はよく見えてなかったのではないだろうか?出版不況の今もこの両雑誌が発行中なのもすごいことであるが。

飛騨高山のようにいまだに勢いの衰えない街もあれば、萩のようにオワコンとなった街もあり、こういったブームはいろいろ影響を残すこともある。

ヨタ話はこれくらいにして、萩に寄ったので本日最初の訪問先は津和野に行くことにした。

 

佐々木小次郎の墓

津和野へ行くのにナビが県道にショートカット、偶然であるが、宮本武蔵との決闘で有名な剣豪佐々木小次郎の墓があるところを通過、観ることにする。

田んぼの奥の山の中を数百メートル進みひっそりと祀られていた。この周辺は隠れキリシタンの里だったらしく、来る途中にもそういった遺跡の標識が出ており、この佐々木小次郎の墓のすぐ横にも隠れキリシタンの墓がある。また佐々木小次郎の嫁がキリシタンであったということが碑に書いてある。バイクに戻る際、泥で足をすくわれ思いっきりズッコケてしまい、左のひじを痛めてしまった。幸いにも手首でなかったので救われた、また舟状骨を折ったら家に帰れないことになってしまう。

津和野

山陰の小京都、津和野に到着。雨がひどく歩き回る気にもなれない。バイクでぐるっと様子を見たが、もはや停車もしたくないほどの雨だ。とりあえず駅前で雨宿りを兼ねた休憩をする。お土産屋は営業しているのだが駅前の商店街の普通の店はやっているのか閉まっているのかわからない状態だ。少し離れた山の上の神社に上り、津和野全景を見下ろしてみる。

 

糞みたいな雨の中、浜田で昼食

初めて耳にする名前の街、島根県浜田市。昼飯時にちょうど通過となったので、この町で休憩することにした。まずは駅前へ。歩道アーケードの駅前商店街があるのだが、地方の定番、シャッター街だ。わずかながら営業中の定食屋が何件かあった。バイクをてきとうな場所に駐輪し、飯屋探しだ。アーケードなので傘なしで動き回れるのはありがたい。

駅前に素敵な佇まいの喫茶店を発見、「日東紅茶ティーパーラー」と看板が出ている、ここにしよう。インテリアは60年代末のミッドセンチュリー様式そのままで残っている。椅子のサイズも昔の小さな椅子だ。婆さん一人でやっているオールドスクールな店でオールドスクールな焼肉定食を食す。

昼食後はアーケード街を見て回る、ここは坂道になっているので非常にコンパクトな商店街だ。

 

ひたすら日本海側を走る

本日はどこまで行けるか不明だが、とにかく雨の国道9号日本海海岸を走り続ける。

浜田の手前に全国の自販機マニアたちに有名な「ドライブイン日本海」がある。なにが有名なのかというと、大昔のうどんの自販機が現役で動いているからだ。いろいろな人がブログやYoutubeにアップしているので是非参考にして行ってみてほしい。

 

9号線に並び山陰道の無料区間がいくつかあるので、ワープする。一般道で町中を走るのはこの雨では相当なストレスだ、すでに持病の耳鳴りがかなりひどくなってきた。

タイヤを変えたばかりなので、山陰道のインター出口の回り込んだカーブでズルっと滑ってコケそうになってしまった。油断とは恐ろしいものである。

16時、出雲突入、もっとシブい街かと思ったら、ここもどこにでもある郊外型ロードサイドの景色が続く。いいかげん寝床を決める時間なのでマクドに寄ってコーヒータイムとする。この雨だとこの先の松江が限界であろう。

ところが、安いゲストハウスが松江周辺にはない状態。唯一よさげなゲストハウスに電話して空き具合を聞いてみるがドミトリは満室、個室が空いているが値段が高い。しばらくbooking.comやtrip.comで調べまくったが状況はよろしくないので、先ほど電話したゲストハウスの個室で妥協する。

 

玉造温泉、温泉ゲストハウス 翠鳩の巣 にて宿泊

松江の手前、玉造温泉のゲストハウスに到着、ここは普通のゲストハウスとは違い、旅館の業態変更で開業したものだ,説明によると向かいの旅館は従来通り日本旅館の業態で営業中、こちらは新たな試みとのことだ。旅館が母体なのでロビーの雰囲気はよい。また、ここ玉造温泉はなんでも美人の湯らしい、嫁をだまして連れて来たい。

完全に体が冷えてしまったのでまずは温泉だ。元温泉宿なので浴室は広くゆっくり湯船に浸かれる。

雨がひどく、街道まで行く気にはなれないので、ここでレトルトカレーを購入し夕食とする。ロビーで少し作業したり、スタッフの方とお話しするうちに23時、このタイミングでダウン。