十数年ぶりのチタイチ
愛知県外の方にはタイトルの耳慣れないワード「チタイチ」。要は知多半島を一周するということである。筆者が尾張在住なのでアレかもしれないが、渥美半島一周を「アツイチ」と言っているのは聞いたことがない。関西、中部からアクセスのよい琵琶湖を一周する「ビワイチ」はよく聞くのだが、やはり起点となるエリアの人口によるのだろうか。
名古屋の真ん中あたりをを起点にし知多半島を1周するとだいたい100㎞。大昔からサイクリングやバイクの日帰りツーリングコースとしてこのエリアの定番コースである。亡き父も昭和30年代に何度か自転車でチタイチしたとか言っていた。
前回チタイチしたのはいつだろう?XJR1200で真冬に海苔を買いに行った十数年前だと思う。かなり久しぶりなので、色々変わっているところもあるかもしれない。
祭りを控えた亀崎に立ち寄り
さぁ出かけようと思い、スカブのエンジンをかけようとするがかからない、メーターにはエラ^表示が。なんのことはない、キルスイッチが入ったままであった(笑)。自宅を出発し東郷から豊明を突っ切る県道57で大府まで走る。先日取り付けたスマホホルダーにスマホを取り付けてみたのだが、どうも振動でじわじわお辞儀をしてくるようだ。遠出の場合は少し心配なので増し締めしたいところだ。まったくこの方面の地理には疎いのだが、標識のみで何とかなるだろうと楽観的予測のもと、ナビなしで知多半島をめざす。
大府からは国道366でさらに南下、今回は三河湾側から攻める時計回りコースにした。衣浦大橋のあたりから国道247になるが、脇に旧街道らしき道を見つけ、突入する。街道入り口の神社の様子を見るとどうやら祭りの準備中のようである。それにしても古臭い町並みだ、しかもこの町のメインストリートわずか数百メーター。なぜか民家の合間に巨大な山車の車庫がいくつもあり、法被を着た町の人らが集まっている。
古民家を改装したカフェもあるうえ、地元の方の街づくりは熱心なようだ。スカブを適当なところに停め少し歩いてみる。このような古い町並みがあるとは、長年愛知県に住んでいるが全く見落としていた。
今は営業していないと思われる元酒屋にはさび付いたペプシのブリキ看板やら、豆タイルで装飾されたクラシックな元床屋など、この通りだけ昭和に取り残されたようだ。
「望洲楼」という建物を観に行くと、おじさんに声をかけられた、自治会の偉い人なのだろうか?お祭りのことを説明していただき、パンフや観光マップを貰った。お祭りは5/3,4だそうだ、ユネスコの無形文化遺産にも登録されたとのこと。山車を街の前の浜辺に繰り出すそうだ。
望洲楼はただの歴史建築物かと思ったが、名古屋市内の料亭が閉鎖し続ける中、なんと21世紀も営業中だ。中に入らなくてよかった(笑)、今日は嫁からお小遣いをもらわずに来たので金欠なのだ。あとでメニューを見てビビった。
亀崎はここです
武豊の醸造街に立ち寄り
このまま国道247を南下、そろそろコンビニ休憩でもしようかと、コンビニの場所をスマホで調べようと停車した場所が醤油の「イヅマン」本社前であった。高級スーパーなんかで売っている高い醤油を作っている蔵だ。横の路地をのぞくとなぜか道路を跨いでアーケード街のようにイヅマンの看板がかかっている。もちろんここは武豊の外れなのでアーケード街ではない。気になったのでこの路地を入っていくと、黒壁の屋敷やらなにやら独特の雰囲気の小道となっている。イヅマンどころか聞いたこともないような味噌醤油の蔵が何軒か続いている。
おみやげに味噌か醤油を買って帰りたいところであるが、前述した通り本日はお小遣いなしなので泣く泣くあきらめる。
醤油・みその蔵元があるあたりはここ
復路、知多半島西側を北上
河和あたりから渋滞がひどくなり、いつ師崎につくか全く見えない状態になった。師崎はあきらめ県道279へ避難し南知多道路古布インターをやり過ごし、豊浜へ出る。こちら側は車が少ない、なぜだろうか、何かイベントでもやっていたのかな?
山海のコンビニでいったんコーヒー休憩とする。
しばらく海を見た後、国道247をひたすら北上する。途中小鈴谷あたりからなぜか快適なバイパスに変わり面くらう。筆者としては思い出深い旧道を通りたいので、途中バイパスを抜け出し、県道に付け変わった旧道に進路を変える。
とはいえ旧道も道路が拡張されたり、いろいろ変化はあるようだ。東海市に入り太田川の変貌に驚く。ユニー以外何もなかった駅周辺にはショッピングセンターやらいろいろ施設がつくられたようであるが、ひと気がほとんどない。まるで中国のゴーストタウン「鬼城」のようである。
名和北のマクドで遅い昼食とする、なんだかんだで700円ぐらいした。しかし何度も言う通り今日はお小遣いなしで出てきてしまったのだ。せっかくお出掛けするなら地元の美味しいものやヤバそうなローカル食堂でネタ探ししたほうが楽しめると思う。途中潰れ掛けたようなうどん屋とかあったけど、時間が昼飯時に合わなかったから残念である。
このまま県道36で緑区を通り帰宅となった。
地方の醤油はツーリングのお土産に最適